日本人の金融資産は、預貯金の割合がとても多いようです
限られた資産を効率的に増やすためには、もっと投資運用をする必要があるという意見があります
しかし、やったことのない人にとっては、投資というものは怖いものだと感じることでしょう
投資には相場の上がり下がりがつきものです
下がるリスクは極力小さくしたいと思い、上がった場合に支払う税金は最小限にして、効果を最大限に享受したいと思うものです
つまり、儲かる時は大きく、損は極小化したい、そんな感情は当たり前のものなのです
このような欲深い願いを叶えてくれそうなのが、「つみたてNISA」というものです
つみたてNISAの特徴には、そのような要素がたっぷりと詰まっています
≪つみたてNISAの特徴≫
①20年間の長期投資
②積立投資によりドルコスト平均法を活用
③投資信託を活用して銘柄の分散投資
④税制優遇制度が備わっている
⑤金融庁折り紙付きの安全な商品ラインナップ
こういった特徴をフル活用して、ぜひ始めましょう、老いも若きも初心者も!!
NISAの概要
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります
NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です
イギリスのISA (Individual Saving Account=個人財蓄口座)をモデルにした日本版ISAとして、NISA(Nippon Individual Saving Account)という愛称がついています
NISAには、成年が利用できる一般NISA・つみたてNISA、未成年が利用できるジュニアNISAの3種類があります
一般NISA | つみたてNISA | ジュニアNISA | |
非課税保有期間 | 5年間 | 20年間 | 5年間 |
年間非課税枠 | 120万円 | 40万円 | 80万円 |
投資可能商品 | 上場株式・ETF・ 公募株式投信・REIT等 | 長期・積立・分散投資に 適した一定の投資信託 (金融庁への届出が必要) | 一般NISAと同じ |
買付方法 | 通常の買付け 積立投資 | 積立投資 | 一般NISAと同じ |
払出制限 | なし | なし | あり(18歳まで) |
※ジュニアNISAについては2023年までで廃止され、2024年以降は一般NISAについても新しいNISAに移行していきます
上記の比較表を見ていただいても、つみたてNISAについては、冒頭に話題にした欲深い願いを叶えてくれる要素がしっかりと詰まっています
どのような商品がつみたてNISAの対象となっているのか
つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすいしくみとなっています
例えば、以下のような要件を満たすものが対象商品となっています
✔️ 販売手数料は0
✔️ 信託報酬は一定水準以下に限定
✔️ 顧客一人ひとりに対して、過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
✔️ 信託契約期間が無期限または20年以上であること
✔️ 分配頻度が毎月でないこと
✔️ ヘッジ目的の場合を除きデリバティブ取引による運用を行っていないこと
対象となる商品は全て金融庁への届け出が必要となっており、そういう意味では対象商品全てが金融庁の折り紙付きの商品であるということになります
つみたてNISAの対象商品は、2022年7月29日時点で214本あります
国内 | 内外 | 海外 | |
公募投信(株式型) | 44本 (31本) | 15本 (2本) | 51本 (31本) |
公募投信(資産複合型) | 5本 (2本) | 90本 (36本) | 2本 (1本) |
ETF | 3本 (0本) | ー | 4本 (0本) |
※( )内の数字は、届出開始当初(2017年10月2日)の商品数
具体的な商品については、以下の外部リンクを参照してください
つみたてNISA対象商品届出一覧(NISA特設ウェブサイト-金融庁)
増やしたお金はどう活用するのか
長期・積立・分散投資が可能で、税制優遇措置があり、金融庁の折り紙付きのつみたてNISAの特徴を100%活かすためには、何よりこれを継続することが重要です
初心者が勇気を振り絞ってようやく投資を始めても、ただお金を増やしたいという気持ちだけでは長続きしないことでしょう
ある日、ふと我にかえって、毎月お金を積み立てることが勿体なく感じるのです
目的・目標があってこそ、長期にわたってモチベーションが維持できるものです
20年という期間を考えると、
20代から30代の人は、子供が高校生や大学生になっており、教育費がかかる時期だと思います
40代から50代の人は、そろそろ老後資金が心配になってくる頃で、将来の蓄えとして考えることもできるでしょう
60代以上の人は、自分の介護費用としても、子供や孫に残してあげるお金としても使えるでしょう
このように具体的な目的・目標を持つことが、長期投資を実現させるコツだと思います
あとは、しくみはしっかりしているので、何もやることはありません
あえて言うなら、つみたてNISAをやっていることを20年間忘れることです
そうすれば、ある日、えっと思うぐらいになっていることでしょう
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