公的医療保険の適用外の事例を知って想定外の出費に備えましょう

A ライフプランニング

日本には、国民皆保険制度というしくみが存在します

国民全員が公的医療保険で保障されるというものです

医療費の負担は1割〜3割となっており、高額療養制度などもあって、負担上限が決まっています

諸外国とは異なる素晴らしいしくみだと思います

しかし、医療機関での支払いが全て保険適用となるわけではありません

保険がきくから、3割負担だからと言って、安心しきってしまわないようにしましょう

公的医療保険の適用外というものがあるらしいです

少しぐらいは勉強して、事前の備えが必要です

保険適用外の範囲

公的医療保険の適用外となる項目をざっくりと分類すると以下のようになります

① 自由診療・先進医療

② 入院に係る費用

③ 病気とはみなされないもの・治療のためではないもの

④ その他(診断書、特別料金など)

具体的にはどんなものが適用外となるのか

≪① 自由診療・先進医療≫

厚生労働省が未承認の治療や薬を使う場合は、自由診療といい、保険適用外で全額自己負担となります

先進医療とは、特定の大学病院などで研究・開発された医療技術のうち、厚生労働大臣の承認を受けたものです

先進医療を受けるときの診察代や入院費用などの一般治療と共通する部分は保険適用されますが、その先進医療の技術料は保険適用外となります

自由診療、先進医療ともに保険適用外であるがゆえに、その支払いが高額となり、経済的な負担が大きくなるものです

≪② 入院に係る費用≫

入院時の食事(自己負担分)日用品(ex.入浴用品、洗面用品、タオル、ティッシュなどなど)の購入交通費などは保険適用外となります

中でも最も大きな負担となりそうなのが差額ベッド代です

大部屋でも構わないという人は良いのですが、4人部屋以下を希望する場合は、大部屋との差額ベッド代が保険適用外となります

入院が長期間になると、気持ちを和らげるために、どうしてもプライベートな空間が欲しくなります

1日あたり数千円というレベルでも、合計するとそれなりの負担となります

③ 病気とはみなされないもの・治療のためではないもの≫

美容整形(歯並び矯正や二重手術など)レーシック手術正常な妊娠・出産などは病気とはみなされず、保険適用外となっています

妊娠・出産は確かに病気ではないのですが、適用外と言われると、うん?と思うことはあるかもしれません

それでも手当金などがあるので、そちらでカバーされているということでしょう

健康診断人間ドック予防接種などは、病気を防ぐためのものであり、病気になった後の治療のためではないので、保険適用外とされています

ただし、定期検診の後に再検査や精密検査が必要となった場合は、治療目的とみなされて保険適用となります

≪④ その他(診断書、特別料金など)≫

①から③のほかには診断書の作成費用が保険適用外となります

お医者さんに一筆書いてもらうだけですが、保険がきかないので結構な金額です

民間の医療保険の請求時に必要となってくるものですが、かかる費用と受け取る保険金とのバランスでよく検討すべきものです

また、紹介状なしに大病院で受診すると支払う特別料金も保険適用外です

紹介状の作成費用には保険がきくので、いきなり大病院に飛び込むかどうかは考えものです

応用編ではありますが、業務上あるいは通勤途中のケガや病気は、公的医療保険としては適用外となります

その代わりに労災保険が適用されることになります

どうやって備えるべきか

入院期間が昔よりずっと短くなっており、現在負担が大きくなるのは、自由診療先進医療に関わる支払いでしょう

可能性があるかないか分からない病気のために貯金をしておけというのも酷な話です

やはりここは、いざという時のための民間の医療保険がん保険ということになるでしょう

保険に加入するかどうかの判断基準は、負担しなければいけない金額が自分で賄いきれるものかどうかです

主契約で最低限の入院費用をカバーして、自由診療や先進医療にかかわる費用は特約で考えることにしましょう

自由診療はリスクとのバランスもありますから、よ~く吟味しなければいけません

命はとても重たいものです

お金で買うことができるなら何とかしたい、自分だけでダメならみんなで助け合う、そう意味で民間の医療保険やがん保険を有効活用しましょう

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