投資信託の分配金を毎回楽しみにしている人は多いと思います
分配金の目安が設定されている商品を持っている人たちなどは、基準日が近くなると、もっと上がれとか、なんとか持ちこたえたとかで盛り上がっています
そんな人たちに対して、分配金を貰ったとしても、素直に喜べないこともあるということを知ってもらいたいと思います
投資信託とは?分配金とは?
投資信託(ファンド)とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品です
投資信託を購入しようとすると、投資家である自分以外に、販売会社・運用会社・信託銀行の3者が登場します
投資家は、このうち販売会社である証券会社や銀行などから投資信託を購入することになります
また、運用会社による運用成果は、投資家それぞれの投資額に応じて分配されるしくみになっています
これが分配金と言われ、販売会社を通じて定期的に投資家に還元されます
投資信託における分配金は、株式でいう配当金、債券でいう利息、不動産でいう賃貸料と似たような性格があり、年金受給者が公的年金の上乗せとして期待したり、主婦層が日々の小遣いとして期待したりするものです
つまり定期的に受け取るお楽しみ券のようなものです
2つの分配金、そのうち嬉しくないものはどっち?
分配金には、普通分配金と特別分配金という2種類があります
- 普通分配金とは、運用益から支払われる分配金で、課税対象となります
- 特別分配金とは、元本の払い戻しとみなされ、非課税扱いとなります
このうち、投資家にとって嬉しくないのは「特別分配金」です
例えば、
基準価額12,000円から分配金300円が支払われる場合、分配金支払い後の基準価額は11,700円に修正されます
このとき、自分が購入した投資信託の個別元本が11,800円であった場合は、分配金300円のうち、200円部分が普通分配金であり、残りの100円部分が特別分配金となります
特別分配金は個別元本を割り込んだ部分であるため、元本の払い戻しと言えます
特別分配金は、「特別」という言葉がついているので、何かスペシャルなものであり、税金もかからないことから嬉しいようにも思えますが、元本が返ってきているだけなので、非課税であるのは当然であり、お金を出して投資している立場からすると返されてもなぁと疑問に感じます
このように、分配金を貰っても、いつも嬉しいものとは限らないということを覚えておきたいものです
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