【丸暗記が苦手な人へ】景気動向指数の3つの個別系列の覚え方

C 金融資産運用

FP試験の勉強をしていると、景気動向指数というものが出てきます

その中には、いくつかの指数が含まれていますが、ニュースでよく登場するメジャーなものも存在します

FP試験では、先行系列一致系列遅行系列というような分類も登場します

これらは中々頭に入って来ず、暗記もままならない、そのような状況になっているのではないでしょうか

試験対策として分類ごとの覚え方を考えてみることにしました

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景気動向指数とは

景気動向指数は、生産、雇用など様々な経済活動での重要かつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することによって、景気の現状把握及び将来予測に資するために作成された指標です

その中には、CI (コンポジット・インデックス)DI(ディフュージョン・インデックス)があります

✔️ CI:景気変動の大きさやテンポ(量感)をみるもの
✔️ DI:景気の各経済部門への波及度合いをみるもの

これらの指数を構成する要素として、3種類30項目の個別系列が存在します

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3種類30項目の個別系列

景気動向指数を構成する個別系列は3つに大別されます

✔️ 先行系列数カ月先の景気の動きを示すもの
✔️ 一致系列景気の現状を示すもの
✔️ 遅行系列数ヶ月から半年程度遅れて反応するもの

これらの分類ごとに30項目の個別系列をまとめると、以下のようになります

系列名
先行系列L1
L2
L3
L4
L5
L6
L7
L8
L9
L10
L11
最終需要財在庫率指数(逆サイクル)
鉱工業用生産財在庫率指数(逆サイクル)
新規求人数(除学卒)
実質機械受注(製造業)
新設住宅着工床面積
消費者態度指数
日経商品指数(42種総合)
マネーストック(M2)
東証株価指数
投資環境指数(製造業)
中小企業売上げ見通しDI
一致系列C1
C2
C3
C4
C5
C6
C7
C8
C9
C10
生産指数(鉱工業)
鉱工業用生産財出荷指数
耐久消費財出荷指数
労働投入量指数(調査産業計)
投資財出荷指数(除輸送機械)
商業販売額(小売業)
商業販売額(卸売業)
営業利益(全産業)
有効求人倍率(除学卒)
輸出数量指数
遅行系列Lg1
Lg2
Lg3
Lg4
Lg5
Lg6
Lg7
Lg8
Lg9
第3次産業活動指数(対事業所サービス業)
常用雇用指数(調査産業計)
実質法人企業設備投資(全産業)
家計消費支出
法人税収入
完全失業率(逆サイクル)
きまって支給する給与(製造業、名目)
消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)
最終需要財在庫指数
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3つの個別系列の覚え方

30項目を丸暗記するのはとても大変なことです

似たような名称もあって、とても紛らわしいです

語呂合わせも存在するでしょうが、項目が増減すると意味がなくなってしまいます

そこで、多少のこじつけもありますが、30項目をカテゴリーに分けながら、それぞれの意味と照らし合わせて覚えていくことを考えてみました

≪金融関連≫

L7   日経商品指数(42種総合)
L8   マネーストック(M2)
L9   東証株価指数

金融関連の指標は、経済の先行きを表すものなので「先行指数

≪売上/利益関連≫

L1   最終需要財在庫率指数(逆サイクル)
L2   鉱工業用生産財在庫率指数(逆サイクル)

出荷と在庫のバランスを表す指数については、そのバランスが崩れることにより、その後に売上増減が発生するので「先行指数

L11 中小企業売上げ見通しDI

見通しという言葉が将来をイメージするので「先行指数

C1   生産指数(鉱工業)
C2   鉱工業用生産財出荷指数
C3   耐久消費財出荷指数
C5   投資財出荷指数(除輸送機械)
C6   商業販売額(小売業)
C7   商業販売額(卸売業)
C8   営業利益(全産業)
C10 輸出数量指数

生産、出荷、販売、輸出、利益は売上/利益に直結するので「一致指数

Lg1 第3次産業活動指数(対事業所サービス業)

第1次、第2次の後の第3次産業なので「遅行指数

Lg5  法人税収入
Lg9  最終需要財在庫指数

売上げた後に、あるいは儲かってから発生するものは「遅行指数

法人税は儲かってからその後に払うもの

在庫は売上げた後の残り

≪設備投資関連≫

L4   実質機械受注(製造業)
L10 投資環境指数(製造業)

受注、環境という言葉が将来をイメージするので「先行指数

Lg3  実質法人企業設備投資(全産業)

設備投資の計画をしてから実際に財務諸表に反映されるまでにはタイムラグがあるため「遅行指数

≪雇用/賃金関連≫

L3   新規求人数(除学卒)
C4   労働投入量指数(調査産業計)
C9   有効求人倍率(除学卒)

Lg6  完全失業率(逆サイクル)

従業員を雇用する時の順番をイメージして考える

新規求人は「先行指数

現状の雇用数は「一致指数

失業は「遅行指数

Lg2  常用雇用指数(調査産業計)
Lg7  きまって支給する給与(製造業、名目)

正従業員の雇用や毎月の給与は、景気が良くなってから考えることなので「遅行指数

(まずは非正規従業員の雇用やボーナスで調整するもの)

≪住宅関連≫

L5   新設住宅着工床面積

住宅建設時には、住宅そのもの、家具、電化製品など大きなお金が動くものであり、その後の景気を左右することにつながるので「先行指数

≪消費関連≫

L6   消費者態度指数

態度という言葉が将来をイメージするので「先行指数

Lg4  家計消費支出
Lg8  消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)

景気動向の変化により、収入が増減して実際の消費行動につながったり、企業が価格変更を考えるものなので「遅行指数

ぜひ試してみて下さい

30項目全てを正確な意味まで理解して覚えるというのは無理があります

経済学者や評論家を目指しているわけではないので、その意味をしっかり理解するということが必要なわけでもありません

しかし、試験には必ず出題されます

だから、今回はムリムリでも覚える方法を提案してみました

あくまでも点数を拾う方法に過ぎませんが、ぜひ試してみて下さい

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